吉本隆明「芸術言語論」
とっても面白かった〜
ほぼ日の糸井さんプロデュースの去年の夏に行われたイベントの特集で、
講演を聞きに行けなかった人も、十分に内容を満喫できる内容でした。
個展の前にやるべき仕事がたまっていて、今日から仕事初めにしましたが、
まだまだ本腰を入れて準備に取りかかることができないのですが、
準備の前に見ることができて良かった〜…と思いました。
映像で拝見する吉本さんは初めて。
83才の体から、気迫が溢れ出てきて、その姿が美しいとさえ感じました。
実は、年末年始に実家へ帰ったのですが、さっそく父とケンカをしてしまいました…。
父と私は性格がそっくりで、真面目で我が強く、自分の意志をなかなか曲げません。
水と油のような性格の二人は、昔から衝突する事があり、
一緒に暮す事はできないなぁ〜…と改めて思ったものです。
まぁ、お互い色々と問題はあるのですが、
下手に頭が良く、口ばかり達者で行動へ移さないで、
少しでも世の中を良くしようと努力する人達のことを上から目線で批判する態度は
どうしてもガマンなりません。
口で言ってもかなわないので、態度で見せてやる!
…とちょっとムキになってみたり、
あぁでもそんなネガティブな気持ちでやっちゃダメだな〜と思ったりでした。
世の中の問題や、自分自信の思想の問題や、
色々な面倒なことを考え続けるのは苦痛を伴うことです。
だから私は、自分の行動と思想とのバランスが大事だと思って、
思った事は行動に出さなければ答えも見付からないし、次にも進めないと思うので、
自分の考えは行動へ移したり、誰かに話したり、文章にしたり、
そのどちらもできない思いは作品になったりもします。
考えている事を、頭の中で行き止まりにしてはいけないと思うんです。
吉本さんは、その考えを思想として頭の中で考え続けてきた方で、
舞台の上で話す吉本さんを見ていると、
少し上部の空間に、彼の頭の中に描かれた思想の図を見ているようでした。
行き詰まった問題や、どうにもならないかに見える問題を解決するには、
新しい考え方ややり方が必要です。
今現在、手に入るものや、誰かが与えてくれるものを待っているだけでは、どうにもならないし、どうにもならないと思っていたら100%どうにもならないんです。
そして、新しい物を作るには勇気が必要です。
そして、その成果物を人に見せるのはもっと勇気が必要です。
でも、その誰のためでもなく、
自分の中から出てきたものが“芸術”なんだなぁ…と思いました。
吉本さんの言葉を借りれば、
『自己表出と自己表出との対話』が“芸術”なのだそうです。
そして、芸術とは、経済価値や機能価値とは無関係のもの。
芸術の価値とは、“全人間力”をこめたもの。
今回のお話を聞いて、もう1つ、作ってみたいモチーフができました☆
by tomokuro-55
| 2009-01-05 00:17
| 作る・創る